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「クラウドファンディング」の基本を改めておさらい

クラウドファンディング

ここ最近、ますます勢いがある「クラウドファンディング」
クラウドファンディングは、起業家やクリエイター等が資金を調達をする場として活用しており、ノーリスクで資金を集められるという意味で最初のステップとして非常に大きなメリットがある。

とはいえ、まだ一般に広く普及したとは言えず、「クラウドファンディングって何?」と言った疑問を持っている人も少なくない。
そこで今回は、「クラウドファンディング」に関する、基本的な知識について説明していきたい。

そもそも「クラウドファンディング」とは

クラウドファンディングとは、群衆という意味の「クラウド(crowd)」と資金調達という意味の「ファンディング(funding)」を組み合わせた造語である。
起業家やクリエイター(ミュージシャンや作家等)が、自らの作品やサービスを実現するために、不特定多数の支援者(クラウド)から資金を調達(ファンディング)することを言う。

例えば、あなたが「絵本」を作りたいとする。しかし、手元に資金がないため、画材を買うこともできなければ、製本することもできない。資金を調達したいが銀行が貸してくれる訳ではない。
そこで、クラウドファンディングというサービスで資金の調達を募ってみることにした。

クラウドファンディングのWEBサイトに、「絵本の概要」「それが、どれだけ面白いのか」「何が必要なのか(製本費用等)」「そして、いくら必要なのか」といった情報を掲載する。
これはクラウドファンディングのWEBサイト上である程度フォーマットが用意されているので、それに従って入力すれば良い。(場合によっては、スライドをアップロードしたり、作品の挿入部分だけをアップロードして、アピールすることもある)

そして、一定期間の間に、あなたが掲載した情報を見て、支援者は支援を決断していく。
基本的に、支援者一人一人の支援金額は小さいので複数人から支援を受ける必要があるが、目標として設定した金額(いくら欲しいのか)に達した場合、集まった資金を市場から得ることができる。

クラウドファンディングのメリット

自信があるアイデアを持っているが、知名度が低いために資金調達もままならない起業家やクリエイターにとって、自分のアイデアを示しながら多くの人から資金調達することができるのは、クラウドファンディングの大きなメリットだ。
さらにクラウドファンディングのサービスには、クラウドファンディング事業者の担当が起案者を支援してくれるサービスがある等、初めてクラウドファンディングを起案する人でも安心して使える工夫がなされている。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングには、支援者側の支援タイプから大きく3つの種類に分類される。

寄付型クラウドファンディング

その名の通り、支援者は対価や見返りを求めないタイプの支援だ。
見返りなくとにかく応援したいミュージシャンを支援するという場合もあるが、被災地支援を目的とした社会貢献のプロジェクトで多く見られる。実際に、東日本大震災の時にも、多くの寄付型プロジェクトが起案された。

購入型・製品開発型クラウドファンディング

特に日本では、最も普及しているタイプの支援だ。
商品やサービスを開発するための資金を調達する時に資金を募り、対価として完成した商品やサービスを無償で提供するというケースが多い。
例えば、「Pebble」というスマートウォッチや、手のひらサイズのスマートフォン「Jelly」もクラウドファンディングによる資金調達で製品化されたガジェットだ。

「そんな商品が欲しかった!」というユーザのニーズに刺さるような提案であれば、目標金額をはるかに超えた資金が調達できる可能性が十分にある。
しかし、支援者としては、起案された商品やサービスが実現されないというリスクについても十分に理解しておかなくてはならない。通販ではなく開発支援であり、プロダクトやサービスが実現されない可能性はかなり高いのだ。

貸付型・出資型クラウドファンディング

貸付方は、支援者が起案者へ貸付を実行し、金利による対価を期待するタイプだ。
一方、出資型は、起案者の株式を通じて出資するものであり、配当や企業価値の向上による対価を期待する。

これらのタイプのクラウドファンディングは、日本ではあまり普及していない。
日本では金融商品取引法の規制等の関係で、クラウドファンディングで株式を通じた出資をすることはできない。
また、貸金業法の関係で、支援者が企業に直接貸付することが事実上できなないため、事業者が支援者から資金を集めて起案者へ貸し付けるという方法を取るサービスは存在するが、ビジネスの複雑さや事業者免許が必要なことから、普及するには障壁が多すぎるのが現状だ。(Maneo、CrowdBank等)

まとめ

クラウドファンディングは、これからも成長が期待できる市場だろうし、スタンダードな資金調達手段としての地位を確立していくだろう。
しかしながら、日本では関連法律の規制によって、クラウドファンディング市場の成長に歯止めがかかってしまっているのも実情だ。
近視眼的な規制緩和は良くないが、起業家やクリエイターが柔軟に資金調達できる環境を整備することによって、経済的に良い影響を与えるのは間違いない。
悪意のある起案者から支援者を守るための法律をはきちんと整備しつつも、柔軟な調達を実現するための法整備も強く期待したい。

自分の中に素晴らしいアイデアがある人は、クラウドファンディングで実現に向けて動き出してみてはいかがだろうか。


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