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人生を少しだけ豊かにするアイデアを紹介

まもなく中古スマートフォン市場の本格時代がやってくる

iPhone on the table

今、スマートフォン市場が揺れている。
MVNOやSNSの普及によって、3大キャリアのほぼ寡占販売状態に風穴が開いたからだ。

実はかなりの高額プロダクトであるスマートフォンだが、寡占販売状態であるために購入する選択の余地がないのは、消費者にとって非常に不利な状態だと言える。
しかし、スマートフォン市場の寡占状態は崩れていく。

今回はスマートフォン市場の現状と今後の展望について、僕の考えをまとめた。

現状のスマートフォンの買い方

現在、ほとんどの人がスマートフォンを所有している。

多くの人が、3大キャリア(docomo、au、ソフトバンク)と契約する際に、スマートフォンを一緒に購入し、さらに購入の際には、多くの人が分割払いを選んでいるだろう。
iPhoneが発売された当初、iPhoneはソフトバンクの専売特許だった。日本でiPhoneを使いたければ、ソフトバンクと契約しなければならなかった。
しかも、そのiPhoneには「SIMロック」がかかっており、例えば海外旅行等で安いSIMカードを購入してiPhoneを使う、という選択すら与えられなかった。
今でこそ、AppleのサイトからSIMフリーのiPhoneを購入することができるが、キャリア経由の場合は3大キャリアから買うしか選択肢がない。

最近では、Yモバイル、UQモバイル、LINE モバイル等、いわゆるMVNO(格安スマホ)業者が台頭してきており「ネットワーク業者と個別に契約する」という動きがあるものの、端末は3大キャリアを通して購入した今まで使っていたスマートフォンのSIMを交換するか、MVNO業者が販売している端末を購入することによってスマートフォン端末を入手している。
ネットワーク業者が、スマートフォン端末を独占販売したり、キャリアオリジナルの端末を発売したりする等、消費者にとってスマートフォン端末を選択する自由はあまりない。

いずれにしても日本においては、「スマートフォンは、ネットワーク業者から新品で買う」という文化が強く根付いており、特に3大キャリアはこれによって大きな利益を生み出している。

ネットワーク市場と端末市場の分離

日本でもMVNOの台頭によって、少しずつではあるが「ネットワークとスマートフォンは、別々に購入する」という意識が出てきた。
さらに、MVNOの台頭と合わせて、LINEやFacebook等のSNSの普及のおかげで「docomo.ne.jp」「softbank.ne.jp」「ezweb.ne.jp」等のキャリアメールを利用する必要がなくなってきており、3大キャリアと契約する積極的な理由はなくなった。
現に、僕はキャリアメールをここ数年全く使っていない。

こうなってくると、「安く、安定的にネットワークに繋がる」ということがユーザにとってのニーズだ。「MNPをするとメールアドレスが変わってしまうのが嫌だ」といったMNPに対する抵抗は、既にない。

このニーズを拾ったのがMVNOだ。
考えてみてほしい。パソコンを買う時にフレッツ光から買わずアマゾンやビックカメラから買わないだろう。冷蔵庫を買う時に東電から買わないし、NHKを見たいからといってテレビは自分の好きなものを購入する。

ネットワークやインフラを購入することと、それと繋がる端末を購入することは本来別であり、消費者の好きなものを自由に選択するというのが普通だ。最近では、電気でさえ自由化が始まっているくらいだ。
今までのように「通信」と「スマートフォン」を、あたかもセットじゃなければ買えないようなシステムになっていたのは、極めて異常な状態だ。
3大キャリアの通信料金やスマートフォン端末の販売は、ユーザ思考ではない。

今後は、ネットワーク販売と端末販売は、ますます分離していく。
今の3大キャリアは、消費者からは見えないモバイル通信ネットワークの一次供給者となっていくだろう。
スマートフォン端末を購入する場合には、端末だけを販売する店(現状で考えれば、アマゾンやビックカメラ等が主たる販売会社になり得る)から、自分の好きなスマートフォンを直接購入するという行動に完全に変わる。

カフェミーティング

今後台頭する中古スマートフォン端末市場

スマートフォンを24回分割で購入するということが根付いている日本では、端末代金をあまり意識することがない。
iPhoneであれば端末代金は10万円前後するのだが、端末代金は分割にされ、さらに分割代金とほとんど同額が通信料から値引きになるため、分割金を支払っているという感覚が薄い。これは、3大キャリアの寡占状態の中で、高額な通信料を請求することによって成立している。
しかし今後はそうはいかない。スマートフォン端末を別に購入してもなお、MVNOで契約する方が安く済むケースが出てくるからだ。

こうなってくると、一気に活況になってくるのが「中古スマートフォン市場」だろう。
デジタルカメラやパソコンのように、1世代前のプロダクトであっても実使用に問題が無ければ安い方が良い、というコストパフォーマンス重視のニーズは確実に存在する。
現状ではゲオ等の中古品売買店が多少取り扱っている程度だが、今後はスマートフォンに特化した「中古スマートフォン販売会社」が出てくる。

ただ単に動作確認をして転売するだけでなく、消費者や3大キャリアから中古のスマートフォンを買い取り、スマートフォンを点検してリファブリッシュ(整備、修理、研磨等)して販売していく。
買い取りの際のデータの消去や、販売時のウィルスチェックを保証し、「この会社の中古スマートフォンはキレイだし、安心だ」と思ってもらえることを付加価値としていく。このように消費者にとって実質的な価値によって競争が生まれる。

今では新しいスマートフォンを買うために、また3大キャリアに端末を売っている。アップグレードプログラムと称して、毎月数百円をユーザに課金することで新しい端末を買わせている。今後は、今まで使っていた端末も、3大キャリアに売るよりも高額に売ることができる店が出てくるだろう。

中古スマートフォン市場は、実はかなりのブルーオーシャン状態だ。
近い将来、中古スマートフォン市場は急激なスピードで大きくなっていくと思うが、消費者にとって選択の余地が広がることは、歓迎したい。